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AI動画のプロンプトのコツ|AIっぽさを消す演出設計とClaude活用

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自分の商品やサービスの紹介動画を、AIで作ってみたことはあるでしょうか。プロンプトを入れれば、それらしい映像は数分で出てきます。ところが、できあがった動画を見返すと、どこかで見たような映像に感じられる。きれいなのに印象に残らず、SNSに載せても指が止まらない。そう感じて、結局は外注に戻した方も多いと思います。

僕はAI企業研修とAIスクールを運営していて、AI動画の相談も増えてきました。そこでよく見るのが、同じ動画生成AIを使っているのに、仕上がりに大きな差が出ているケースです。差を生んでいるのはAIの性能ではありません。作り手が、すべてのカットと構成に意図を持たせられているかどうかです。

僕は以前、香水のプロモーション動画を2本並べて、どちらの香水が欲しくなるかを問いかけたことがあります。実はこの2本は同じAIで作っています。見る人の印象を分けたのは、カットごとに意図を作れていたかどうかでした。

この記事では、AI動画が「AIっぽく」見える原因と、それを避けるために指定と理由をセットで決める考え方を説明します。あわせて、映像の知識がなくても、Claude Codeと壁打ちしながら動画を設計する手順を紹介します。

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この記事のもとになったショート動画

AI動画の仕上がりは「指定」と「理由」で決まる

指示が短いとAIが平均値で埋めてAIっぽくなり、指定と理由をセットで決めるとカットがまとまることを比べた図
左が指定不足の状態、右が指定と理由をそろえた状態です

最初に結論を書きます。AI動画を「作品」に近づけるために必要なのは、次の2つです。

  1. 映像の中で決まっていない部分を、自分で決めて指定する
  2. その指定一つひとつに「なぜそうするのか」という理由を持たせる

動画生成AIは、指示されていない部分を自分で補って映像を作ります。補われた部分が多いほど、映像は誰が作っても似たものになります。反対に、作り手が指定と理由をそろえれば、カット同士が同じ狙いに向かい、1本の動画としてまとまります。

ここで言う指定とは、難しい専門用語を並べることではありません。光がどこから当たるのか、人物がどんな表情でどう動くのか、どの瞬間をどのくらいの長さで見せるのか。こうした「画面に見えるもの」を一つずつ決めていく作業です。

AIっぽさの正体は「指定不足」

たとえば「きれいな自然の中で女性が走っている」と入力したとします。これだけでも、AIは映像を作ってくれます。ただ、この指示には決まっていないことがたくさん残っています。

光はどこから当たっているのか。服はどう揺れているのか。どんな走り方で、どんな表情をしているのか。カメラはどの距離から、どの高さで撮っているのか。時間帯は朝なのか、昼なのか、夕方なのか。

こうした部分を作り手が決めないと、AIはそれぞれを無難な平均値で埋めます。誰もが思い浮かべるような光、よくある走り方、よくある構図です。一つひとつは間違っていなくても、平均値が集まった映像は印象に残りません。これが、多くの人が感じている「AIっぽさ」の正体です。

ここで注意したいのは、AIが手を抜いているわけではない点です。AIは渡された情報の範囲で、もっともらしい映像を作っています。情報が少なければ、もっともらしさの基準は「よくある映像」になります。仕上がりを変えたいなら、AIに渡す情報を変えるしかありません。

決めておきたい項目

指定する項目は、最初から全部をそろえる必要はありません。まずは次のような項目を、カットごとに一度考えるところから始めてください。

  • 光:どの方向から当たり、影はどのくらい濃いか
  • 人物:どんな見た目で、どんな表情をしているか
  • 動き:どんな速さで、何を一つだけするか
  • 構図:被写体を画面のどこに置き、どの距離から撮るか
  • テンポ:そのカットを何秒見せるか

これだけでも、AIが平均値で埋める部分はかなり減ります。

すべての指定に「なぜ」をつける

香水プロモーション動画で指定した演出と、それぞれの演出を選んだ理由を対応させた表
指定とその理由を対にして書き出した例です

指定を細かくするだけでは、まだ足りません。指定そのものより大切なのは、その指定に理由があることです。

僕が作った香水の動画では、自然の中に佇む一人の女性を描きました。昼の14時ごろを想定し、女性の顔の左側に影をしっかり落としています。影を濃くしたのは、日差しの強さを見せたかったからです。走るシーンではフレームレートをあえて落としました。夢の中にいるような雰囲気にしたかったからです。

さらに、幻想的な雰囲気に寄せすぎないよう、女性の描写と木々の自然な美しさはリアルに残しました。現実味を残したまま夢のような雰囲気を足すことで、全体として「儚さ」を表現するためです。

このように理由がそろっていると、カットがすべて同じ方向を向きます。日差しの強さ、夢のような時間、儚さ。見る人が受け取る印象が一つにまとまります。

逆に、理由のない指定は、一つひとつがきれいでもバラバラに見えます。あるカットはドラマチックな夕焼けで、次のカットは明るい昼の光。それぞれ単体では見栄えがよくても、並べたときに何を伝えたい動画なのかが分からなくなります。

理由を考えるときは、「見た人に何を感じてほしいか」から逆算してください。感じてほしいことが決まれば、光や動きの選び方にも自然と理由が生まれます。

映像の知識がなくても、Claude Codeと設計できる

とはいえ、光の向きやレンズの選び方を、映像制作の経験がない状態で自分だけで決めるのは難しいはずです。そこで僕は、Claude Codeと壁打ちしながら設計を進めています。

具体的には、参考にしたい動画をClaude Codeに渡し、構図や構成、演出の意図を分析させる「スキル」を作りました。スキルは、Claudeに渡す仕事の進め方の手順書です。一度作っておけば、同じ手順で何度でも分析を頼めます。Skillsの仕組みはClaude Codeの公式ドキュメントで確認できます。Claude Codeの環境づくり全体については、Claude Code 初期設定の4ステップでも解説しました。

YouTubeリンクを入力し、構図と演出を分析し、自分の動画を設計し、生成への指示を作る4段階の流れ
スキルが進める4つの段階です

このスキルでは、作業が4つの段階に分かれています。YouTubeのリンクを入口にして参考映像を読み解き、自分の動画の設計に置き換え、最後に動画生成AIへの指示まで落とし込みます。

1. 参考映像を分析させる

最初に、参考にしたい動画のリンクをClaude Codeに渡します。Claude Codeは映像から場面を等間隔で取り出し、構図、光、色、質感、場面の並びを比べます。

このとき、画像から確認できる事実と、演出意図の仮説を分けて説明させるのがポイントです。「画面の右側に人物を置いている」は事実で、「余白で開放感を出したかったのでは」は仮説です。両者を分けておくと、どこまで信じてよいか判断できます。音や連続した動きのように画像だけでは分からないことは、未確認として扱わせてください。

2. 自分の動画の設計に置き換える

分析が終わったら、そこで分かった原理を自分の動画に応用させます。伝える情報は、紹介する商品やサービス、届けたい相手、見た人に感じてほしいこと、見た後にしてほしいことです。

自分の動画に分析を応用するときにClaude Codeへ伝える項目を並べた依頼文の冒頭部分
商品・相手・感じてほしいことなどを埋めて依頼します

動画の長さや縦横比、守りたい条件も一緒に伝えます。そのうえで、各カットに「この演出を選ぶ理由」を付けてもらい、秒数の合計が動画の長さと合うように組んでもらいます。

3. 生成用の指示を受け取り、案を直す

参考映像の分析表、演出の理由、カット割り、カット別の生成プロンプト、採用前チェックという5つの出力と使い道をまとめた表
壁打ちの結果として受け取れるものです

設計がまとまると、カットごとの生成プロンプトが出力されます。静止画用、動画化用、編集の指示に分かれているので、使う動画生成ツールや編集ソフトに合わせて使い分けられます。

出てきた案に気になる点があれば、維持したい部分を伝えたうえで改善案を2つ出してもらいます。たとえば「高級感を強めたい」と伝えると、「色数を絞って余白を広げる」「動きを減らして商品を長く見せる」のように、画面で見比べられる案が返ってきます。採用した案についてだけ、プロンプトを書き直してもらえば十分です。

このスキルが担当するのは分析と設計です。実際の映像は、設計した指示を使って動画生成ツールや編集ソフトで仕上げます。

個人事業主の仕事での活用例

ここからは、フリーランスや個人事業主の仕事で、この考え方をどう使えるかを紹介します。

ハンドメイド作家・ネットショップ運営

アクセサリーや雑貨を販売している方なら、商品紹介のショート動画に活かせるはずです。まず、自分が「欲しい」と感じた他ブランドの商品動画を分析させ、光の当て方や商品を見せる秒数を確認します。そのうえで自分の商品に置き換え、「手作りの温かみを感じてほしい」といった狙いを伝えて設計します。撮影機材がなくても、販売ページやSNSに載せる動画の案を一人で作れます。

美容室・サロン・整体院などの店舗

店舗を運営している方は、お店の雰囲気を伝える動画に使えます。「落ち着いた空間で過ごせる」と感じてほしいなら、光は柔らかく、動きは少なく、1カットを長めに見せる、という設計になります。理由から逆算して決めておけば、季節ごとに動画を作り直すときも、お店の印象がぶれません。

動画編集・映像制作のフリーランス

すでに動画の仕事をしている方は、クライアントへの提案に使えます。参考映像の分析表とカット割りを、演出の理由付きで見せられるので、「なぜこの構成なのか」を言葉で説明できます。打ち合わせの前に設計案をそろえておけば、修正のやり取りも少なくて済むでしょう。

生成する前に確認したい5つのこと

感情、一貫性、動作の量、光、実物の確認という、生成前に見る5つのポイントを並べた図
採用するかどうかを決める前に見るポイントです

指定を増やせば必ずよくなる、というわけではありません。指定不足のほかにも、モデルの特性や動きの難しさ、編集の仕方が仕上がりに影響します。カットを採用する前に、次の5つを確認してください。

1つ目は、感じてほしい感情が絞れているかです。「かっこいい」から一歩進めて、「静けさ」「解放感」のように狙いを決めます。2つ目は、人物と商品がカット間でつながっているかです。同じ参照素材を使い、顔や服、容器の形がそろっているかを見ます。

3つ目は、1カットに動作を詰め込みすぎていないかです。走る、振り向く、商品を持つ、を一度に求めると崩れやすくなります。4つ目は、光に理由があるかです。カットごとに理由なく昼夜や光の向きを変えないようにします。

5つ目は、仕上がりを自分の目で見て採用しているかです。プロンプトがよくできていても、足が滑っていたり、布の動きが不自然だったりすることがあります。その場合は該当カットだけ調整してください。

つまずきやすい点

参考にしたYouTube動画によっては、映像を取得できないことがあります。非公開の動画やログインが必要な動画、取得に制限がかかっている動画などです。その場合は、手元にある動画ファイルや、主要な場面の画像を3〜8枚渡す方法でも分析を続けられます。

また、分析はあくまで演出の考え方を学ぶためのものです。参考にした動画から学んだ原理を、自分の商品や伝えたいことに合わせて置き換えてください。構図や演出をそのまま写すことは避けましょう。

まとめ

AI動画がAIっぽく見える原因は、決まっていない部分をAIが平均値で埋めていることにあります。光、人物、動き、構図、テンポを自分で決め、その一つひとつに「なぜ」を持たせると、カットが同じ方向を向いた動画になります。映像の知識がなくても、Claude Codeに参考映像を分析させれば、設計の手がかりは得られます。

今日の最初の一歩として、「この雰囲気がいい」と感じた動画を1本選び、その動画で見た人に何を感じてほしいのかを一言で書き出してみてください。そこから光や動きの理由を考え始めると、次に作る動画の仕上がりが変わってきます。

よくある質問

Q.AI動画がAIっぽく見えるのはなぜですか?

A.指示で決めていない部分を、AIが無難な平均値で埋めるためです。光の向き、表情、動き、構図などを指定しないと、よくある映像の集まりになります。決めていない項目を一つずつ減らすことで、仕上がりは変わります。

Q.プロンプトは細かく書くほどよくなりますか?

A.細かく書くだけでは足りません。それぞれの指定に「なぜそうするのか」という理由があることが大切です。理由がそろっているとカット同士が同じ狙いに向き、理由がない指定はきれいでもバラバラに見えます。

Q.映像制作の知識がなくても演出を設計できますか?

A.Claude Codeに参考動画を分析させれば、構図や光、演出意図の手がかりを得られます。そのうえで自分の商品や届けたい相手を伝えると、カット割りと理由、生成用の指示まで一緒に考えてくれます。

Q.参考にしたYouTube動画を取得できないときはどうすればいいですか?

A.非公開の動画やログインが必要な動画は取得できないことがあります。その場合は、手元の動画ファイルや、主要な場面の画像を3〜8枚渡す方法で分析を続けられます。画像には順番が分かるようにしておいてください。

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